雪の多い東北地方で、おすすめの雪まつりを知りたい!
青森県で開催される「弘前城雪燈籠まつり」ってどんな雪まつりなのか、実体験なども踏まえて知りたいな
本記事では、そんな疑問にお答えします!
弘前城雪燈籠まつりは、青森県弘前市の弘前公園で、例年2月中旬ごろに開催される雪まつりです。
開催期間中は、園内に数多くの燈籠が雪道を照らし、その周りにはたくさんの雪で作った像(雪像)を見ながら園内を見て回ることができます。特に夜間は、辺りが暗い中、燈籠の光が周りの雪に反射し、とても幻想的な空間を作り上げています。
この弘前城雪燈籠まつりは、北東北の冬を代表するみちのく五大雪まつりに数えられており、青森県の冬の風物詩となっています。
そこで今回は、弘前城雪燈籠まつりについて、自分が実際に現地に行った時の体験を基に紹介します。
ちなみに、本記事の内容は、自分が2023年2月10日に現地に行った時の体験を基に書いています。
弘前城雪燈籠まつりとは
弘前城概要
まずは、弘前城雪燈籠まつりにまだ参加したことのない方のために、会場である弘前城について、簡単に紹介します!
以上のような特徴があります。
以降は、弘前城雪燈籠まつりについての基本情報や、実際に参加した時の体験記などを紹介します!
燈籠とは
燈籠(灯篭・とうろう)とは、灯(ひ・あかり)の篭(かご)という意味を持つ、中国大陸から仏教とともに伝わったとされている日本の伝統的な照明器具であり、灯火が消えないように、木や石、金属などの枠に紙や布を張ったもので囲った形をしているのが特徴です。
日常生活で照明として利用されたり、景観を美しくするために利用されているほか、仏教では「灯」が邪気を払うとされ、仏前に火を灯す風習(献灯)があったりします。
また、故人があの世で迷子になるのを防ぐための道標として「灯」を用いるという意味もあり、供養や鎮魂を目的として、日本全国では灯籠流しや灯篭祭りが行われています。
弘前城雪燈籠まつり
“弘前城雪燈籠まつり” は、青森県弘前市で行われる雪まつりです。その特徴を以下で説明します!
以上のような特徴があります。
冬の寒さが厳しい青森県ですが、弘前城雪燈籠まつりを通して青森県の冬は寒いだけではない、楽しむことができるということを実感できると思います!
基本情報
住所 | 〒036-8356 青森県弘前市下白銀町1 |
TEL | 0172-33-8733(お問い合わせ先:一般社団法人 弘前市みどりの協会) |
アクセス | JR弘前駅より徒歩30分、タクシー約10分、バス約20分 |
営業時間 | 有料区域は9:00~17:00(さくらまつり期間は7:00~21:00) ※無料区域は24時間入場可 |
定休日 | 無休(11月24日から3月31日まで有料区域が無料になり、天守は閉館) |
駐車場 | 無(弘前公園周辺の有料駐車場を利用してください) |
弘前公園の最寄り駅である「JR弘前駅」は、弘前公園からけっこう距離が離れているから、バスやタクシーで直接向かうことをおすすめするよ
弘前城雪燈籠まつりが開催される時期は、雪が毎日のように降り続いていて、除雪で歩道もだいぶ狭くなっているから、徒歩で向かう場合は細心の注意を払ってね
弘前城雪燈籠まつりの様子
弘前城雪燈籠まつりの会場は、園内に弘前城がある「弘前公園」だよ
弘前公園へ公共交通機関のバスやタクシーで向かうと、弘前公園の外濠近くで降りることになるよ
弘前城雪燈籠まつりは、この弘前公園の外濠から楽しむことができるよ
ライトアップされた “冬桜”
弘前公園の外濠の様子です。
弘前城雪燈籠まつりは、この外濠から楽しむことができ、ここでは、ライトアップされた外濠を見ることができます。
この外濠のライトアップは、春の時期に弘前公園で見ることができる「花筏(はないかだ)」を表現しているよ
花筏は、弘前公園の外濠の池に桜の花びらが浮かんで、筏のようになっているよ
この弘前公園の花筏(はないかだ)は、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」に選ばれているよ
外濠の桜の木の枝に積もった雪、外濠の池に積もった雪がライトアップによってピンク色になり、花筏のようになっています。
JR弘前駅からバスもしくはタクシーで弘前公園に向かうと、この外濠付近で降りることになるので、弘前城雪燈籠まつりに参加する際は、このライトアップから始まります。
弘前公園さくらまつりについては、こちらの記事でも紹介しています↓
追手門〜園内へ
弘前城の追手門です。外濠を過ぎた後、ここから園内に入ることになります。
追手門付近では、さっそくねぷたが描かれた燈籠を見ることができます。
ちなみに、弘前城雪燈籠まつりに参加する際、入場料は無料となります(2023年開催の場合)。
弘前公園内に入るための入場門はいくつかあるけど、最寄りのバス停から1番近いのがこの「追手門」だよ
追手門や、その近くのバス停の目の前には弘前市役所もあるから、目印にもなっておすすめだよ
園内は、青森県の冬ということで、雪が降り積もっています。しかし、歩道はしっかり整備されているので、安心してください。
ただ、場所によっては、雪で滑る部分も一部あるので、油断しないようにしましょう。
青森県内では、降り積もった雪に足が埋もれるほど雪が積もるけど、弘前公園の園内は雪道がきちんと整備されているから安心してね
さまざまな雪像と燈籠
園内には、燈籠と一緒に様々な雪像を見ることができます。
この雪像は、近隣の小学校や企業など、弘前城雪燈籠まつりに協賛してくれるいろんな方々によって製作されています。
この雪像は、園内に約150基ほど制作されており、写真で紹介したものの他にもいろんな雪像があり、開催年によっても雪像の内容は異なります。
ぜひ、製作者の個性にあふれた様々な雪像を楽しんでください!
ライトアップされた弘前城天守閣
弘前城の天守閣です。1603年、津軽統一を果たした津軽為信(つがるためのぶ)によって築城され、現存する日本最北端の天守であり、国の重要文化財に指定されています。
弘前城雪燈籠まつり開催期間中は、入場料無料で見ることができ、夜間はライトアップも実施されています。
天気の良い昼の時間帯に弘前城天守閣を見に行くと、その後方で岩木山という山も見ることができ、絶景です。
昼・夜、どちらの時間帯に見に行っても、それぞれ違った楽しみができると思います。
弘前城天守閣の内部は、冬期は閉鎖されているから、弘前城雪燈籠まつりの時期は入ることができないよ
弘前城天守閣の内部を見たい方は、冬期以外の時期に見に来てね
燈籠の創り出す幻想的な空間
イルミネーションツリーとたくさんの燈籠を見ることのできる広場です。
イルミネーションツリーと燈籠からの光が、降り積もった雪に反射して、幻想的な空間を作り上げています。
ここだけでも、燈籠の穏やかな光を十分楽しむことができますが、この広場で特におすすめしたいのが、下の写真の “りんご箱×キャンドルアート” です!
りんご箱の中に燈籠を入れ、そのりんご箱をたくさん集め、積み重ねています。
りんごの箱の中で燈籠の光が反射し、雪の降り積もった園内に暖かな雰囲気を創り上げています。
また、日が落ちて暗い園内を、りんご箱の中で反射する燈籠の光によって、神秘的な空間にもなっています。
りんご箱の中に燈籠を入れるのが、りんごの生産が盛んな青森ならではの試みだね
青森県内のリンゴの約40%は、弘前市で生産されているよ(2006年、農林水産省)
津軽錦絵大回廊~弘前ねぷた~
津軽錦絵大回廊です。ここでは、回廊の中で弘前ねぷたまつりに出陣したねぷたの鏡絵や見送り絵などを見ることができます。
弘前ねぷたまつりとは
青森県弘前市で毎年8月1日~7日に開催される夏祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。以下の写真のような大小さまざまのねぷたが、笛や太鼓のお囃子(はやし)に合わせて「ヤーヤド、ヤーヤド」の掛け声とともに、気勢を上げて弘前市の街中を練り歩きます。
弘前ねぷたは、夏の時期に開催される弘前ねぷたまつりで見ることができますが、弘前城雪燈籠まつりでは、弘前ねぷたの一部を見ることができます。
回廊の中では、ねぷた囃子の鳴り響き、夏の「弘前ねぷたまつり」の雰囲気を存分に味わうことができます。
青森市で行われている「青森ねぶた祭り」と弘前市の「弘前ねぷたまつり」は違うお祭りだから、間違えないようにね
青森市のものは「ねぶた」弘前市のものは「ねぷた」だよ
大雪像:旧函館区公会堂
園内の奥で見ることのできる大雪像です。2023年のテーマは “旧函館区公会堂” です。
北海道函館市と青森県弘前市は、昔から交流が深く、2022年8月1日に函館市が市政施行100周年を迎えたことから、今年の大雪像のテーマに選ばれました。
旧函館区公会堂とは
北海道函館市元町にある、明治時代に建設されたコロニアルスタイルの西洋館であり、国の重要文化財に指定されています。住民の集会所・商業会議所の事務所として建てられました。和と洋の要素が融合した建築意匠に優れ、函館を代表する歴史的建造物です。
出店
園内では、いくつかお店も出店されています。
温かい飲み物なども売っているので、気温の低い園内を歩き回った疲れを、ここで休めることができます。
弘前城雪燈籠まつりへ行く前の注意点
弘前城雪燈籠まつりへ行く前に、注意点をいくつか挙げます。特に、青森県のことをよく知らない方は、特に注意してください。
注意点①天気・気温に注意
青森県の冬に開催されるということで、気温が非常に低く、日によっては雪も降っています。実際に自分が参加した2023年2月10日の気温については、最低気温−2℃、最高気温+2℃でした。
昼間に参加する場合は、太陽も昇っているため、寒さも比較的和らぐと思いますが、夜間の参加の場合は、日中よりも寒さが際立ちます。
時間帯によっては雪も降り続けるため、防寒対策をしっかり行ってから参加しましょう。
注意点②服装・装備に注意
前述の通り、この時期の青森県は気温が非常に低く、雪も降ります。防寒対策が必須ですが、防寒装備に関しても注意点があります。
まずは、コートについて。
弘前城雪燈籠まつりが開催される2月は、時間帯や日によっては雪が降ります。この時、毛素材のチェスターコートやダッフルコートなどを着ていくと、下の写真のように降っている雪がコートにくっついてしまいます。
雪をコートから掃うことはできますが、全ては掃い切れません。また、この状態で、室内や電車内など暖かい場所に入ると、くっついている雪が溶けて水になり、コートが濡れてしまいます。
そのため、着ていくコートは撥水性のあるダウンコートなどがおすすめです。
また、雪が降っていると、降った雪が頭に積もります。頭に積もった雪は屋外ではなかなか溶けません。そのため、帽子をかぶっていくか、フード付きコートで行くことをおすすめします。
注意点③電車での移動に注意
弘前城雪燈籠まつりの会場である弘前公園の最寄り駅は、JR弘前駅となります。JR弘前駅に向かうには、青森県内を走る奥羽本線を利用する必要がありますが、この路線を利用する際、以下の点に注意してください。
- 2024年1月現在、青森県内の路線では、交通系ICカードSuicaを利用できるのは、奥羽本線青森~弘前区間のみ
- 青森県内の路線で、電車が来る間隔は、平均40〜50分に1本
交通系ICカードSuicaが利用できるのは、奥羽本線の青森エリアである青森~弘前区間のみです。
青森県内在住の方は、現金での乗車券購入にも慣れていると思いますが、他県から来て、交通系ICカードの利用に慣れてしまっている方は、注意してください。
青森エリアである青森は青森市の「青森駅」、弘前は弘前市の「弘前駅」のことだよ
秋田や岩手など、他県から青森に来た場合、Suicaが使えない区間があるよ
青森県は、2023年5月に初めてSuicaが導入されたから、まだ全区間でSuicaが使えるわけではないから気を付けてね
また、電車の来る間隔も、平均40〜50分に1本と、非常に長いです。電車1本乗り過ごすと、次の電車が来るまで長時間待つことになります。
予め、どの時間の電車に乗るのかをしっかりと確認しておくことをおすすめします。
都内のように、数分おきに電車は来ないから、電車の時刻はあらかじめ確認しておこう(ちなみに、弘前駅からの青森行きの最終は22:08とかなり早いよ(2023年12月現在))
JR弘前駅構内には、待合室があるから、電車待ちの時間は利用してね
これまで紹介してきたことを参考に、弘前城雪燈籠まつりを楽しんでね!
最後に。。。
今回は “弘前城雪燈籠まつり” について紹介しました。
毎年2月に開催される、青森県の冬の風物詩として、燈籠や雪像などとともに青森県の冬を楽しむことのできる雪まつりとなっています。
天気や気温・服装などに注意しなければいけない点が若干ありますが、事前に備えて雪国の冬まつりを楽しんでもらいたいです!
ちなみに、弘前城雪燈籠まつりの会場である弘前公園では、春の桜の開花時期には “弘前さくらまつり” も開催されています!
また、青森県に来られた際は、こちらのお土産もおすすめです!
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